No.023 <六甲>おこもり谷溯行


1992.11.14.Sat.快晴

16 時土樋割峠着。

リュックとマットを運び上げて 2 回目の強力をしようと車に戻ったとき、車のそばの崖上にちょうど良いスペースを見つけたのでテントサイトを変更する。車に近い方が楽であるし、大荷物抱えての 3 点確保は難しい。

テント設営終了 17 時。やや暗くなってきた。ヘッドランプを忘れたことに気付く。

夕食にする。チキンラーメン、キムチ、高野豆腐、しゃぶしゃぶ餅、生ネギ入り。砂糖 10g、ニド 6g 入りコーヒー。

18 時、薄明の残る空に 7 x 50 でスイフト・タットルを見る。M31 よりやや暗い。5 等級か。

めまいがしたので 18 時半、テントに引っ込む。うつむいて字を書いたり、星を見上げたりすると悪化する。右目がかすむことがある。仕事疲れか。

外気温 10℃、テント内 14℃。


1992.11.15.Sun.晴れのち曇り一時雨

6 時の起床アラームは聴こえず。目覚めたのは 7 時だが 8 時までうとうとしていた。暑かったので夜中にカッターを脱いだが、明け方寒く眠りが浅かったと思う。一週間の仕事疲れが溜っているのであろう。天気はあまり良くない。

サッポロ一番、キムチ、餅入り。コーヒー。

1000 黒岩谷溯行開始 おこもり谷分岐まで 20 分。おこもり谷は踏み跡が少ないが流れに沿って行けば迷うほどではない。源流近くに小さな道標があり、沢から離れて左手に進路を取る(直進方向に行き止まり風の滝が見えている)のだが、ここから先がヤブに近い。

1045 車道 騒々しい若いグループに出会う。同じ方向だったのでやり過ごしてしばらくしてから動き出す。

1105 最高峰着 右回りにフェンス沿いを行く。山頂北側の妙な石造りのそばで休んでいると、じいさんが現れて「これは銅像の跡である」と講釈して去って行った。
パラボラアンテナはまだ健在である。まもなく取り壊しと聞いたので、美しくもない建築物ではあるが記念写真を撮る。今日はニコマートである。レンズはいつもの 35mm - 70mm・F 3.5 - 4.5 ズーム。

一軒茶屋まで降り、七曲りへ通じる右手の道はパスして左へ向かうとやや広くなっていて、休憩中のおっちゃんが「こっから先の道はええで」などと言う。黒岩谷西尾根である。険しいながら道が付いていることを確認してから下り始める。

1130 一軒茶屋発 最初のコブを見誤り、右手に下がってしまう。テープがところどころについていたので安心しきっていたら堰堤に出たので、しまった東谷かと気付く。このまま降りようにも巻き道が見あたらず引き返す。無事コブを越えたところでロープのかかった急斜面に出る。
ここを降り切ったところでまた間違えて東谷に下ってしまった。かなり急な岩場を下りきったらガレになっている。また間違えたことに気付いたときにはガレを相当下まで来ていて引き返すことは難しいと思ったのでそのまま下る。

次の堰堤も巻き道がないので 100 メートルほど逆戻りしてからヤブを東に向かう。そのまた次の堰堤が見えていて、それにつながるガレに出たのでそこをへっぴり腰でトラバースし、正しい道に出るまでヤブこぎを続けた。手足がチクチクするがガレを歩くよりはましのようである。ちなみにガレは中央より少しでも木の生えている脇が歩きよい。

ようやく尾根上の標高 760 メートル地点にでたのが 1230。大の字になりたい気分であった。カンパンと水で昼食休止。雲行きが怪しいがすぐ動き出す気にならない。降るなら降れ、雨具はあるぞなどと投げやりな気分。東お多福山にハイカーが見える。本庄橋付近や土樋割から蛇谷北山への尾根上の人も見える。

1300 発 これより先も油断ならない。テープもないし、気をつけないと道をすぐ間違えそうである。10 分も行くと黒岩谷最下流の大堰堤の真横まで来ていた。やや行きすぎて小さい堰堤の真横まで来るとまたガレである。登り方向へトラバースしてやっといつもの道に出た。

1315 着 わずか 1 時間 45 分の下りであったがぞっとする体験であった。正しい道への方向が確信できていたので前回の白石谷よりはましか。

1315 土樋割発


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