No.040 <六甲>ムーンライト 2


1993.11.03.Wed.快晴

メンバー:わかた

9 時前に起床。

さて、10 時少し過ぎてムーンライトに到着したらわかたさんが既にザイルの準備をしていた。懸垂下降の練習を 11 ミリおよび 8 ミリザイルで繰り返す。8 ミリでは制動が弱く、右手に力が要る。

古典的肩がらみも数本試みる。左腿のつけねが熱くなる。8 ミリのダブルでこれをやるとますます熱い。

登りの方は簡単そうなルートを選び、ビブラムの運動靴でトライする。ムーンライトに向かって右から入り、途中で左へトラバースして成功。

もう一本、わかたさんのフラットソールを借りて中央付近を直登した。こまくささん、わかたさんが言うようにボルダリングは山登り全般のバランス感覚の訓練になると感じたことだった。

昼食の後ムーンライトから上流へ徒歩数分の三段岩へ 8 ミリを持って行き、20 メートル高の懸垂下降を敢行する。かなり恐い。オーバーハングにさしかかると制動の弱い 8 ミリではすごいスピードがつき、両手が摩擦熱で焼けるようだった。

8 ミリなど細いロープで懸垂下降をやる場合、ハーネス、エイト環を使用した上でさらに肩がらみを併用すると制動がかなり強力になって手が熱くならずにすむことを発見した。

ムーンライトに帰ったとき、以前の職場での先輩と奥さんが来ていたので(岩登りをやるので見に来ないかと電話したのだった)わかたさんが案内してくれる予定だった大文字草の見学(難コース)は中止してハイク道を展望台まで行くことにし、そこでコーヒータイム。

17 時頃帰宅した。


以下、パートナーによる同日の記録を遺族の承諾を得たうえで掲載する。

わかた アセンダー初使用

fred 師匠に米国産のアセンダーを手に入れてもらいまして、近くの仁川の岩場で試してきました。同行者は近所に住む PLUTO さん。

★ムーンライトへそルート 10m
丁度中ほどにくぼみがあり、そこがこの岩のへそのように見える。へその上の岩が少しかぶさっているのでそこを越えるのがためらうところである。アセンダーは果たしてぼくの体重を支えてくれるのだろうかとぶら下がってみたりする。大丈夫だ。でもロープがビヨーンと延びるとき汗が出た。後で PLUTO さんも成功。

★右ルート 15m
最初は階段、途中のトラバースがちょっと難。アセンダーに慣れてきたので問題なし

★へそと右の中間 15m
最初のスラブが難しい。確実に3点支持が必要だった。アセンダーを引き上げるにはもう一本手がいる。(^^; 敗退。PLUTO さんにビレーをしてもらって再挑戦。汗をかいたけど成功。途中に狂い咲きのスミレがあった。

★ミニレイバック 8m
これは先日、不知火さんとも登ったところ。途中のすこしかぶりぎみのでっぱりを越えるのが難しいがまあなんとか行けた。

★ハングルート左脇 5m
真ん中はちょっとむりそうなのでガバが見える左脇を登る。それでもアセンダーを引き上げるときロープを握るという反則技を使う。オーバーハングはしているがガバが多いのでなんとか上まで行けた。

★ハングルート右脇 5m
先日、他のグループが登っていて行けなかったところ。中ほどフリクションだけで身体をにじりあげるところがあるが、みかけより簡単だった。先日のグループは口ほどにもないやつらである ワハハ

というわけでムーンライトのめぼしいルートは完了。アセンダーと PLUTO さんのビレーのおかげです。ありがとうございました。

ポカポカの秋の日だまりの中でお弁当を食べた後は PLUTO さんの課題である懸垂下降の練習にはげむ。ロープの太さによる差を体験、肩がらみ(くいこんで痛い)。仕上げは隣の三段岩20mに移動して空中懸垂の練習。これで PLUTO さんは六甲のどこの沢でも下りれることでしょう。

川を挟んで向こう岸にハイキング道が見える。そこを家族づれが、小さな子供の手を引くおとうさんの姿が見える。
W ”もうああやってハイキング道を素直にたどる気がしませんねー”
P ”ワシはあれを目指しとるんだが--”
            もう引き返せませんでーーーー (^0^)
それでも岩場では懸垂下降のみ!岩の練習をしとくとハイキングに余裕ができるからとなんどもつぶやく PLUTO さんだった。

                      わかた


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