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No.134 <比良>北小松から八淵の滝

1999.10.17.Sun.晴れ

0500 起床

0620 自宅発

0700 新大阪発・米原行き快速 朝っぱらから乗客数が多いが新大阪では降りる人が多くて助かる。湖西線方面直通の列車が来るかもしれずまたどこに停車しどこまで行くのかさっぱり分からず、つまりどこで降りることになるか分からないので京都までの切符を買う。以前北小松まで行くつもりが車内放送で「通過する」と聞き、慌てて比良駅で飛び降り切符代を損したことがあったのだ。

0734 京都発・永原行き 乗り換え。
0821 北小松着 相変わらずうらぶれた駅である。京都方面行きは一時間に二本。

0830 発 昨日から突然秋の気候に戻って寒く感じるかとフリースなど用意したが結局使わず。簡単に身支度して出発。(標高 100 m)
右手に公共天文台を見ながら(ここのドームは薄茶色。熱が籠るのではないか?おまけに西側は比良山に隠されてほとんど天文台として機能していないんじゃないだろうか?)

案外急斜面の車道をゆっくり登りやがて揚梅の滝に辿り着く。今日は滝方面はパスし左側の尾根道を選ぶ。滝見台の小屋を通過し展望の開ける涼峠を目指す。
0920 涼峠 一休み。担荷は先週の半分・約 8 キロ。体が軽い。

【涼峠】

0925 発 オトシ方面へ。僅かばかり下り、後は緩斜面を登り下りしつつ気持ちのよい湿原を行く。コッコッと音が聞こえる。ザックからではない。立ち止まってキツツキ発見。種類は不明。
0950 寒風峠(615 m) 一休み。

【寒風峠】

1000 発 進路を左へ取ればシャカ岳、右はリトル比良方面。今日はこれまでその存在すら気づかなかった峠越えの道を初めて直進する。隅笹の狭い急斜面が少しだけで後はなんとも殺風景な砂利道。枯れススキが辛うじて秋を主張している。紅葉も見つけたが半分ほど赤いだけでこれからきちんと赤くなるのかこのまま枯れてしまうのか心配にさせるような情けない状態。

眼前の展望は?右手を注意すると蛇谷ヶ峰らしいピークがあり山頂左手には電波の反射板があってどうやらそれらしい。武奈ヶ岳へ続く稜線上に地蔵峠の共視聴アンテナが見えるはずなんだが無い。数年前から壊れていて保守の様子もないので撤去されたのかもしれない。
武奈ヶ岳は前衛の陰になっているようで見えず、さらに左手には派手なアンテナが見える。これはカラ岳に違いない。振り返れば岩阿沙利山の岩肌が近い。電線等が邪魔をしてお世辞にも美しいとはいえない。

【蛇谷ヶ峰】

1030 寒風橋(310 m) 一休み。これより車道を左手に登り返す。福井ナンバーのダンプがディーゼル排気をまき散らしながら数台通過するのも興醒め。数十メートル先をリスが突っ走って道路横断。少しいい気分になった。右手に別荘分譲地、釣り堀など眺めつつ歩けば案外早くガリバー青少年旅行村(なんちゅう長い名前か。以下ガリ村と略する)に到着した。
1055 ガリ村(445 m) 同じ頃数名のハイカーを積んだ路線バスが到着。エアリアではここへの路線バス印はないんだがちゃんとバス停もあるし、バス停車位置には白線が曳いてあって「路線バス」の文字まで入っている。時刻表を見たら近江高島方面 9 時台と 15 時台の僅か二本。なんでこんな時刻に到着する便があるのか?

乗用車が何台か上がってきてゲートのおっちゃんと話をしている。ピーナツチョコとオニギリを食べながら聞いているうちに様子が少し分かってきた。ゲート前の駐車場に停めて歩けば料金 200 円。車で今少し(つまり「村」迄)上がるなら 400 円。バーベキューをやるコンロや炭など売店に用意されており(食材はないらしい)案外賑わうそうな。「入村料 4 歳以上 400 円」とあるのが少し引っかかる。歩いて入る分には無料と思うのだが、まあ車以外の手段でここまでキャンプしに来る人はまずいないだろうからこの「400 円」の性格は極めて曖昧であると思う。

ドライバー:「今日はえろうヒマでんな」
おっちゃん:「急に寒うなったからな。(ちょっとムキになって)先週なんか数百人の人出でっせ」

1115 発 こういう人工施設があると道が分かりにくくて難儀する。エアリアどおり西へ向かうと下り道に入ってしまい、それでも赤布がところどころに巻いてあるのでこれでよかろうと進むと用水路にぶちあたった。赤布はさらに点在する。用水路に沿って歩くと看板があって期待したが「ナニガシ私有地・入るな」の類ばかり。用水路に見切りをつけ、方角を定めて藪を行けばなんとまあガリ村の施設に出てしまった。キャンプしている家族連れが案外多い。施設だけあって「八淵の滝方面」の看板を見つけた。シメシメ。

1145 谷道入り口 随分時間をロスした気がする。この付近まではハイカーでない軽装のキャンパーが遊びに来ている。

さてやっと八淵に辿り着いた。比良の一般路にしては結構険しい。水量も多い。同じ比良・びわ湖側の「中谷右俣」の規模を大きくして梯子や橋、鎖を整備したような感じ。八淵は随分以前「藪山突撃隊」による直登沢登りが行われた谷である。土曜日だったので私だけ参加できなかった恨みの沢登り。

【滝壺】

マップにない渡渉が多い。バランス感覚が悪い私にはちと具合の悪い、大きな岩を飛び移る部分が二ヶ所。あとはほとんどが巻道で手を使ってよじ登れるので体力的には有利である。色々名前の付いた滝壺があるがどれも似たようなものでびっくりするような規模でもなく印象が薄い。

【よく整備された巻道】

一ヶ所、つるつるてんの巨岩を左巻きする部分があってトラロープが巻いてあるがこれを掴んでトラバースするのは怖そうだったのでちょっと登ってみたら楽だった、と思いきやすぐにロープの位置まで下らねばならない。なにせ岩がつるつるてんなのでクライムダウンにはやや緊張した。

1230 休憩(705 m) このあとはルートが沢からはずれ急登になりそうな気がするのでエネルギー補給。オニギリ一つ、明太子入りソーセージ一本。

1250 発 いましばらく渡渉を繰り返しやがて尾根道に入るが傾斜はさほどでもなくさらに緩斜面になったなと思ったら上から声が聞こえ稜線に到達。比良明神・「次郎坊」の登り口付近に出た。
1340 比良明神 階段を上がってお参りする。賽銭 100 円。「安全登山、安全運転、家内安全、、、」沢山お願いする。
横に並ぶお地蔵さんの隣に場所を借り谷と同じメニューで休憩。気温 13 ℃。フリースを使うまでもなかった。
リンドウの蕾らしいのを見つけたので撮影する。

【リンドウの蕾?】

1350 発 体力不足なので無理をせず無難なダケ道を選ぶ。途中、比良ロッジには「当面休業」の張り紙。比良ロープウェイは日・祝日、スキーシーズンなどを除いて毎週火曜日運休の看板。今日は動いている。

【びわ湖の展望】

1405 北比良峠 通過。 花崗岩が浸食され靴幅一つくらいの狭い道を行く。比良の稜線付近にはこういう道が多い。少し下るとガラガラ岩と土に変わる。
ダケ道は傾斜が程々で上り下りとも最小の体力と時間で済む道のように思える。結構大人数が揃って下った模様でこういう経験も珍しい。

700 m 付近に「カモシカ台」の木製表示板を見つけた。カモシカ台はエアリアには以前から載っているのだがまだ同定したことがなかったし表示板を見るのも今日が初めてである。たまたまそこで休憩していたハイカーに尋ねると今年の 6 月にはあったとのこと。いつできたのか?

1440 休憩(595 m) 随分広い場所を見つけたのでドリンクを取り出してのんびりしていたら十名以上が降りてきてほぼ全員休憩の体勢に入ってしまった。これまた珍しい経験である。

1450 発 先ほどの休憩中から僅かに聞こえていた流れの音が大きくなると大山口に出る。
1505 大山口 この冬に見つけた「青ガレを通るな」の看板は健在。轍部分だけ舗装されたような林道を下る。正面にはびわ湖と鈴鹿山脈が見える。

1520 イン谷口 バスの時刻表を見ると 1505 にバスは行ってしまったようで次が 1550 だったから比良駅まで歩くことにした。ところが制服姿のおっちゃんが声をかけてきて「乗るか?」と言う。タクシーかなと思ったが周囲には見あたらない。よく聞いたら今日は臨時バスが出ているとのこと。聞き終わらぬうちにバスがリフト乗降口方面からやってきた。(1522)満員だがなんとか乗れそうなので入り込む。310 円也。荷物別料金はなし。

歩行時間 0635
休憩時間 0115
合計時間 0750

1536 京都行き ハイカーが多い!バスではリフト口からの乗客が多かったが案の定、高齢者がほとんどだった。中高年ハイキングブームはさらに加熱してゆく。


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