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<2002年10月のひとりごと>



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2002年10月29日(火曜日) 晴れ
 【むちゃくちゃ寒い!!】
 この秋初めて暖房を入れようとしたのですがエアコンの様子が変です。コンセントを抜いてみたり、リモコンでいろいろ設定を変えてみたのですがぜんぜん暖かくなりません。部屋の温度は15度なので生命に影響はありませんが指がぜんぜん動かず、キーボードを間違えて打ってばかりです。プログラミングがはかどりません。
 話は替わって、そろそろ自作天文プログラムもFITSフォーマットの画像を読み込めるようにしなければなりません。下の画像はプログラムの開発中の画面です。こんな風にプログラムを作ってます。

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2002年10月28日(月曜日) 晴れ夕方小雨
 【うっ、寒い】
 高知県も一気に寒くなりました。と言っても暑い真夏に適応していた体がそう感じているだけで、気温はそんなに低下していません。先週までは半袖のシャツで外出していたのですが、そろそろ秋モードにしなければ。
 寒くなって星空が綺麗です。土曜日なんかは明るい月が煌々と照りつけているにもかかわらず、明るい高知市の中心街からも肉眼でオリオン大星雲の存在を感じることができました。
 そうそう、土曜日といえば高知空港のO氏とアイルランドの酒を飲ませる店でギネスの真っ黒いやつを6時間も飲み続けていました。国体のために天皇陛下が来られたときの、空港関係者や警備部隊など裏方の奮闘ぶりや新鮮な驚きの発見など楽しい話を聞くことができました。

2002年10月24日(木曜日) 晴れ
 【夜になると車のエアコンが暖房モードになりました】
 関勉さんのウェッブページを更新しようとしたらftp転送できなくなりました。それに数日前から関さんのHPが表示できないという問い合わせもあったのでBiglobeのサーバーが故障したんだろうと思っていました。そして、私のパソコンでも関さんや三田さんのホームページが見えなくなりました。共通点はwww2u.biglobe.ne.jpというドメインなのでこのサーバーが故障したに違いないと思ったのです。
 っで、ぼーっとインターネットにつないだままのパソコンを眺めていたら、突然BiglobeのIPアドレスから特定のパターンを持ったパケットが送りつけられてきました!!Biglobeからそんなパケットが送られてくることはないはずですが.....。ああ、なるほどねっ......。
 クラッカーの仕業です。多分ICMPパケットの送信元アドレスにBiglobeのIPアドレスを設定して適当なアドレスに送りまくっているようですね。受信したパソコン又はサーバーは送信元、つまりBiglobeにパケットを返信する仕様です。多分Biglobeのサーバーには送信した覚えのないICMPパケットが大量に返信されていることでしょう。
 ここまでは以前からあった妨害工作ですが、もしかしたらセキュリティソフトを逆手に取ったユーザ側に対する妨害かもしれません。特定のパターンのICMPパケットを受信したパソコンにセキュリティソフトが標準設定のまま入っていたら、その送信元からの全ての信号を無視するようになります(不正侵入者と思い一定時間遮断するわけです)。そうするとそのサーバーにあるホームページが全て見られなくなります。
 私はとりあえず遮断しないように設定し、その代わりほかのセキュリティ設定を強化して防御することにしました。
 面倒な世の中になったものです。

2002年10月21日(月曜日) 晴れ
 【涼しくって、空が青く、あーいい気持ち】
 一番難問だった赤緯90度(北極星付近)がまともにマッチングできて恒星データが表示できるように書き換えてました。恒星カタログは赤緯、赤経で検索するのでフツーにやると赤緯が90度に近くなると幅が狭くなり徐々に三角になるのです。最初は画像の上端の左右に恒星を表す赤い丸印が表示されませんでした。そして、さらに北上し、赤緯90度が含まれた画像になると360度一周の処理をしなければなりません。これは開発当初からわかっていた難問でしたが、あまりにも難しかったので今まで手が付けられませんでした。でも天文計算の本や数学書と格闘しているうちに徐々に知識が付き、本日どうにか解決できました。何より嬉しいことは、『自分にもまだ学習能力が残っている』ことが実感できたことですね(笑)。
 下の画像はインターネットから勝手に取ってきた北極星の画像です(Yuuji Kitahara氏撮影)が、精度が少し悪いものの画像の隅々までちゃんと表示されています。
 あとは、赤緯90度が含まれている写真がちゃんと処理できるかどうかですが、写真がありません。インターネットを探しても日周運動の写真やこぐま座の広角レンズの写真ばかりですねえ。仕方ない、自分で撮影してくるか.....。でも300mmの望遠レンズだと画角が広すぎるし、うーーんどうしよう。
[画面イメージ]
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2002年10月17日(木曜日) 晴れ夜曇
 【うーーん、難しい】
 自作ソフトで初めて彗星の位置を測定してみました。門田健一氏(上尾)が25cm反射で撮影した90P/Gehrels彗星を勝手に使ってしまいました。できるだけ正確に位置あわせを行い早速彗星の位置を測定しようとしましたが、ボーーッとしていてどこが彗星核なのかわかりません。どうも、明るいピクセルをクリックすればよいというものではないみたいですね。私の測定では
 05 34 51.50
 +32 52 17.5
となってしまいました。門田氏の測定とは赤緯で2”もずれてしまいました。赤経はピッタリですが。
やはり1ピクセル単位で処理しては精度が不足するのか。でもコンピュータ画像の最低の処理単位は1ピクセルなので、サブピクセルで処理しようとすると一気に難しくなります。さあ、どのようなアルゴリズムが適しているか研究しなければなりません。
 下の画像は原画を2倍したものをさらに2倍で表示しています。

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2002年10月16日(水曜日) 晴れ
 【すばらしい透明度!でも月が明るい】
 54P/de Vico-Swift彗星は54P/de Vico-Swift-NEATと名前が変わりました。今度なにかの古い彗星を再発見したら、とぼけて新彗星発見って報告すれば自分の名前が後ろに付くのかなあ?でも今頃は中央局が自動的に過去の彗星を同定できるようにプログラムを作り変えていることでしょう。
 先ほど芸西天文台の関勉氏から観測データが届きました。冷却CCDでもなかなか観測が困難なこの彗星を20cm望遠鏡(ε210)で観測しています。どうやって写し取ったのかと思ったら、なんと、30分も露出をかけたようです。でも彗星が移動してしまうので測定精度が悪くIAUには報告してないとのこと。はやく60cm主鏡が使えるように修理して欲しいものです。ねえ、高知県さん!!! 

2002年10月14日(月曜日) 晴れ
 【37年ぶりの大発見】
 昨日は村岡健治氏がP/2002 T4(NEAT)は54P/de Vico-Swiftであるという大発見をしましたが、この彗星、最後に観測されたのが1965年のことですので、それ以来5回目の回帰で再発見されたことになります。
 数分前、門田健一氏(上尾)から『フラット補正後、画像を調べると、移動している数ピクセルの淡い像を見つけました。』の文とともに精密測定座標が送られてきました。光度は非常に暗い18.3等!強風にあおられながら機材の能力限界ギリギリでの執念の測定です。観測データは後日国際中央局から公表されるでしょう。また、月刊星ナビ12月号に詳細に掲載されると思われます。

2002年10月13日(日曜日) 晴れ
 【新彗星P/2002 T4(NEAT)は】
 今朝(13日)午前7時前にNEATが周期彗星を発見したことが報じられましたが、7時9分には村岡健治氏(高知県)から「この新彗星は54P/de Vico-Swiftでは?。これから計算を始めるところです。」との非常に簡単な連絡が入りました。
 それから30分もしない7時34分、「リンクに成功しました。間違いなく54Pだと思います。」の連絡が入りました。それと同時に久万高原天文台の中村彰正氏により中央局に連絡されました。この連絡により、緊急に発行されたIAUC 7992によってP/2002 T4(NEAT)が54P/de Vico-Swift(デビコ・スウィフト彗星)であることが村岡健治氏の計算によって判明したことが報じられました。
 村岡健治氏が計算して関勉氏が編集しているOAA彗星年表にはデビコ・スウィフト彗星がこの時期最も明るくなることが予報されていました。懸命に捜索していた人も多かったのではないでしょうか。ただ、予報より2等ほど暗い19.3等だったのでアマチュアの機材では発見できなかったようですね。

 もう永いこと回帰が観測されていない18D/Perrine-Mrkos(ペライン・ムルコス彗星)も近づいているはずです。これを発見したら天体発見賞もの。機材と腕に自身のある人は探してください!!

2002年10月11日(金曜日) 晴れ
 【連日の快適な一日でした】
 昨夜も今夜も久しぶりに見るすばらしい星空です。深夜になると西の空に傾いた夏の天の川から東の空にかかる冬の天の川まで、夜空を半分に分割するような濃い天の川が見られました。週末天気がよければ久しぶりに徹夜観測をします。

2002年10月9日(水曜日) 晴れ
 【乾燥した涼しい風が部屋を通り抜け、快適な一日でした】
 やりましたねえ、日本人2人がノーベル賞を受賞しました。驚いたのはノーベル化学賞を受賞した、島津製作所ライフサイエンス研究所主任の田中耕一さん(43)。民間企業の従業員の身分で受賞したのは初めてのことです。ところで、ノーベル賞受賞者を呼ぶときは普通『博士』の敬称を用いることが多いので、私も『田中耕一博士』と書こうとしてちょっと調べたら実は博士の学位をとってない!!じゃあ、修士?いやいや大学院に行ってない。東北大学を卒業後すぐに島津製作所に入社しているのです。学士の学位でノーベル化学賞を受賞したのは田中氏が初とのこと。それだけ評価される研究成果を出しているのならいつでも博士の学位はとれたのでしょうが、学位をとらない理由がなにかありそうです。
 田中氏もいずれ大学教授に転身するのでしょうか。日本の企業は優秀な従業員も平均以下の従業員も給料は同じですからねえ。そりゃあ、超優秀な従業員はみんな外に飛び出してしまいます。

 田中氏は43歳で私より4歳年上。私が4年後、ノーベル賞に匹敵するような世界的評価を得ることができるのだろうか。っというより、4年後の昇給すら難しいのが現状で、もしかしたらリストラで解雇されて、職探しに走り回っている可能性が高いです。
 その時はだれか雇ってくださいね。 

2002年10月8日(火曜日) しとしと雨
 【この秋一番の寒さ】
 これまでに知られている太陽系の惑星でもっとも外側を回っているものは冥王星ですが、このたびさらに外側を回る大きな天体が発見されました。当初は小惑星2002 LM60として観測されていたようです。詳しくはOAA情報掲示板からリンクをたどってみてください。太陽系の第10惑星として認知されたら和名はどんな名前になるでしょうね。教科書の書き換えも必要です。最近では冥王星も惑星と呼ばずにカイパーベルと天体とする方が良いんじゃないかなどという議論(学説)も出てきたので、第10惑星と呼ばれるのは難しいのかな?
 ちなみに、明るさは現在18等級。どんな大きな望遠鏡をのぞいてみても眼視では見えないほど暗いです。田舎の暗い空で20cmの望遠鏡に高性能な冷却CCDカメラを用いて思いっきり時間をかけて撮像すると写るかもしれない明るさです。

2002年10月7日(月曜日) 晴れ
 【果たしてこの天体は.....】
 今日、MPEC 2002-T35 : DAILY ORBIT UPDATE (2002 OCT. 7 UT)を見ていたら太陽系の惑星軌道とは逆方向に回る小惑星が載っていました。小惑星(大きな岩石か金属の塊)は地球などの大惑星と同じ方向に公転するので、この逆方向に回る小惑星が異常な軌道であることはすぐにわかります(極めて稀に逆回転の小惑星がありますが)。間違いなくこれは彗星でしょう。小惑星と彗星の区別は『見た目』です。さあ、だれが彗星状になった瞬間を発見するのか。現在16等級なのでもうこの時間彗星状である事が確認されているかも。
 その小惑星名は 2002 RP120 です。
 Object   H  G  Epoch  M   Peri.  Node.  Incl.
 K02RC0P 12.4 0.15 K0293 359.918 357.980 39.169 119.100
    e     a
  0.95480 54.72052 32 X
 っとここまで書いたところで、すでに吉田誠一氏のウェッブページでは彗星として扱われていますね。下のアドレスから[2002 RP120]をクリックしてください。
http://www.aerith.net/comet/catalog/index-code.html

2002年10月6日(日曜日) 雨時々曇
 【1年経過】
 自作ソフトの開発日記になりつつあるこのコーナーですが、10月2日のこのコーナーの続報です。
 写真に恒星カタログを重ねる機能はすでに完成していますが、やっとその恒星にマウスを近づけると恒星データが表示されるようになりました。下の画像の中央の明るい天体はV838 Mon(いっかくじゅう座の新星)ですが、ちょうど真ん中にUSNO A2.0のカタログにある恒星が描画されています。最初は赤で表示されているのでマウスを近づけると黄色くなり、カタログ情報と書かれたテキストボックスに恒星のデータが表示できます(画面では中央の黄色い○が見づらいですが)。
 このソフトは『自分が撮影した天体写真の天体にマウスを近づけるとその天体のデータが画面に表示されるようなプログラムが欲しい』という思いから作りました。昨年の10月頃開発を始めたのでちょうど1年で当初の開発イメージが実現できました。高機能だが難解なVisual C++とMFC、数学、球面三角法、画像処理、軌道計算、座標変換、その他多数を学習しながら進んできたので結構時間を要しましたが、どうにかここまでたどり着きました。
 まだまだ数十項目の課題が残っていますが、迷惑をかけない程度に動くようになったら一般公開したいと思います。
 だれか使ってくれるかな?

2002年10月5日(土曜日) 晴れ
 【おお!!】
 昨日はちょっと興奮して少し批判的な文を書きましたが、今日の日本経済新聞を見た瞬間、おお!!やってくれたかとうれしくなる記事がありました。高知県の土佐山田に広い土地と建物を建築し、ソフトウェア開発会社やハイテク関連企業に市場価格の20%安価に提供し、さらに最初の5年間賃借料(?)だったか税金(?)だったかを免除する施策が発表されました。高知県の負担額(遺失利益のこと?)は50億円を超えるようですが、その恩恵を授かって育った企業は必ず恩返しをしてくれるに違いありません。
 高知県をソフトウェア王国にすることを提案しようかな。
 だって、東京の企業だったら一人のプログラマーが一ヶ月かけてソフトウェアを開発すると120万円くらい請求がありますが、高知県の企業は60万円くらいで開発してくれます。都会の皆さん、下手にインドにアウトソーソングするよりも高知県にアウトソーソングした方が良いですよ。

 ちなみに、私はプログラマー。
 はーー、高知県のプログラマーの給料は安いなあ(涙)。
 あっ、そうか...。そんなこと書くとプログラマーを目指す若者がいなくなるか.....。 

2002年10月4日(金曜日) 晴れ
 【芸西天文台の観測休止】
 ついに芸西天文台の60cm反射望遠鏡ての観測ができなくなりました。原因は望遠鏡を制御している電子回路の故障です。制御回路は25年も前に作られたもので壊れてもしかたない時期ですが、問題は修理が困難なところです。修理用部品が無い場合は制御回路を新規に設計しなければなりませんが、ある程度の期間は必要なので観測や一般公開はまだ先になりそうです。
 どうせ制御回路を新規に作成するのなら、この機会に冷却CCDカメラで観測できるようすればよいのです。ただ、そのためには赤道儀も改造しなければならないので結構な金額になります。冷却CCDカメラを用いると写真撮影より数倍の感度があるため成果が格段に向上します。
 実は天文台のスタッフが何年も前から提案しているのですが予算案が通過しないとのことです。冷却CCDカメラを導入していない天文台は世界でも芸西天文台だけになりました。
 日本でも下から3番くらいの貧乏県なのでお金儲けに直結しないと許可されないのが現状です。その一方で公営ギャンブル(競馬)は連続の大赤字なのにまだ莫大な(芸西天文台が4棟も増設できるくらいの)新規投資を続けています。
 これまで高知県が投資してきた設備はぜんぶ過去の栄光を紹介するものばかりです。坂本竜馬、岩崎弥太郎(三菱財閥の創業者)、たくさんの歴史関係資料館.....。それはそれでよろしいと思いますが、未来に目を向けさせるもの、子供達に夢や希望を与えるもの、将来の目標やビジョンを明確にするもの、そんな建物や施設も徐々に増やして欲しいと思います。

2002年10月2日(火曜日) 晴れ
 【天気が回復、体調もちょっと回復】
 9月22日のこのコーナーで、長谷田勝美(はせだかつみ)さんが発見した新星が自作ソフトの機能不足により特定できなかったことを書きましたが、その後10日かけてどうにか特定できるようになりました。
 また星の中心(重心)を求めるアルゴリズムを改良したので精度が向上しました。下の画像の中心にある明るい星が新星ですが、測定してみると、
  19 01 09.21
 -22 00 05.75
と表示されました。2"も誤差があったのは各星の重心が良くなかったことが原因です。
 (下に続く)
 さて、この画像にUSNO A2.0恒星カタログに収録されているすべての恒星を重ねてみましょう。うまくいくかな(どきどき)。
 ウワッ!!画面が星だらけになってしまいました。写ってない星がこんなにたくさん収録されているんですね。これじゃあ、新星が特定できません。
 (下に続く)
 っで、新星の部分だけ拡大表示してみればどうかなということで8倍表示させてみました。恒星図表示モードでの拡大表示は全然デバッグしてない(そんなコードを書いたつもりも無い)ので絶対表示できないだろうと思ったら、なんと、下のようにちゃんと表示できました(なぜ表示できるのだ??)。
 赤い小さな丸が恒星カタログに収録されている星です。ちょうど真ん中付近に星がありますから、たぶんこの星が活発に燃え盛っているのでしょう。明るすぎて10個以上の星の光を飲み込んでいますね。
 では、中心の恒星のカタログデータを表示させてみましょう........。
残念ながらそこまで間に合いませんでした。恒星にマウスを近づけたらカタログデータが表示されたり、恒星の横に等級が表示できるようにすると便利かな。これからプログラムを書きます。
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