月別保管庫(2004年02月) | メイン
2004年02月28日
もう夏の天の川が見えています
深夜から明け方にかけての天体は観測する機会が少ないのですが、休日前はチャンスです。6個の彗星を撮像し位置を測定しました。
午前3時を過ぎた頃に東の空に薄雲が出てきているような気がしたので、星雲の撮像より優先して彗星の撮像を行っていました。1時間ほどしても雲が広がる様子は無く、もう一度東の空をよく見ると、それは薄雲ではなく夏の天の川でした。もうそんな季節かと思いながら星空を見回すと、少し北の方角にははくちょう座やこと座が昇り、ベガが強烈に光っていました。わし座のアルタイルも良く光っています。さそり座のアンタレスは観測を開始した午前2時過ぎにはすでに昇っていて、その時間には全身が現れていました。真夏の暑い夜にじとじとと汗をかきながら眺めたあの天体を、4℃の中、寒い風に吹かれながら毛布をかぶって眺めるのもなにか変で良いです。
下の彗星 C/2003 H1(LINEAR) は初めての観測です。こんなに明るくなるまでほったらかしにしてました。チェック体制がなってないですね。CCDで撮像するとこのように明るいですが、14等級なので望遠鏡をのぞいても全く見えないのは残念です。
![[リニア彗星 C/2003 H1 の画像]](http://www.comet-web.net/mira/Photo/Comet/C2003H1_D20040228_CMP.jpg)
午前3時を過ぎた頃に東の空に薄雲が出てきているような気がしたので、星雲の撮像より優先して彗星の撮像を行っていました。1時間ほどしても雲が広がる様子は無く、もう一度東の空をよく見ると、それは薄雲ではなく夏の天の川でした。もうそんな季節かと思いながら星空を見回すと、少し北の方角にははくちょう座やこと座が昇り、ベガが強烈に光っていました。わし座のアルタイルも良く光っています。さそり座のアンタレスは観測を開始した午前2時過ぎにはすでに昇っていて、その時間には全身が現れていました。真夏の暑い夜にじとじとと汗をかきながら眺めたあの天体を、4℃の中、寒い風に吹かれながら毛布をかぶって眺めるのもなにか変で良いです。
下の彗星 C/2003 H1(LINEAR) は初めての観測です。こんなに明るくなるまでほったらかしにしてました。チェック体制がなってないですね。CCDで撮像するとこのように明るいですが、14等級なので望遠鏡をのぞいても全く見えないのは残念です。
![[リニア彗星 C/2003 H1 の画像]](http://www.comet-web.net/mira/Photo/Comet/C2003H1_D20040228_CMP.jpg)
2004年02月19日
M78星雲の近くに新しい星雲が発見されました
ウルトラマンの故郷として覚えている人も多い、オリオン座のM78星雲のすぐ近くに新しい星雲が現れたことはもうご存知の方も多いと思いますが、近いうちに消えてしまう可能性もあるので急いで撮像してきました。この位置には赤外線を放射する天体が知られていたということなので、何らかの原因でこの天体またはごく周囲にある天体(物質)から可視光が放射されるようになり、周囲にあった星雲が浮かび上がったと想像しています。
画像1の左上の白い物はM78星雲で、右下の矢印の先がその星雲です。光線元の明るさが変化しているので星雲の形は今後も変化するでしょう。写真2はもっと詳しく知りたかったので2000mmで撮像したものです。ハッブルの変光星雲に似ていますね。

(画像1) M78の近くに現れた新しい星雲
2004年2月18日 21時9分
1分露出×3枚
20cm f/6.3(1240mm) + 冷却CCD

(画像2) M78の近くに現れた新しい星雲
2004年2月18日 22時40分
1分露出×5枚
20cm f/10(2000mm) + 冷却CCD
画像1の左上の白い物はM78星雲で、右下の矢印の先がその星雲です。光線元の明るさが変化しているので星雲の形は今後も変化するでしょう。写真2はもっと詳しく知りたかったので2000mmで撮像したものです。ハッブルの変光星雲に似ていますね。

(画像1) M78の近くに現れた新しい星雲
2004年2月18日 21時9分
1分露出×3枚
20cm f/6.3(1240mm) + 冷却CCD

(画像2) M78の近くに現れた新しい星雲
2004年2月18日 22時40分
1分露出×5枚
20cm f/10(2000mm) + 冷却CCD
2004年02月16日
本当に肉眼彗星になるのか?リニア彗星
リニア彗星が徐々に西に低くなりつつあります。仕事が終わってから駆けつけ、望遠鏡を組み立て、赤道儀を調整しながらずぐずぐしていると土佐市上空にさしかかり、町の明かりと大気の揺らぎでぴんぼけのような画像になってしまいます。画像では明るさも尾の長さも特に変化は無いように感じますが、高度が下がっていることを考慮すると少し明るくなっているのでしょうか?
小さなファインダーでは確認できませんでした。このペースで本当に肉眼彗星になるのかな???
最高に明るくなるのは4月頃ですが、そのころは太陽方向になるので、移動観測の私は撮影がむずかしくなりそうです。北極星が見えるようになってから極軸を合わせたりいろいろやっているうちに沈んでしまうでしょうからね。今から作戦を練っています。

小さなファインダーでは確認できませんでした。このペースで本当に肉眼彗星になるのかな???
最高に明るくなるのは4月頃ですが、そのころは太陽方向になるので、移動観測の私は撮影がむずかしくなりそうです。北極星が見えるようになってから極軸を合わせたりいろいろやっているうちに沈んでしまうでしょうからね。今から作戦を練っています。

2004年02月11日
冥王星の軌道を計算してみて認識を新たにしました
昼間はずいぶん暖かな一日でした。窓を全開にしても暑くなってきたので、サーバーの監視用ディスプレイを2つほど消して、通路側のドアも開放して風を通しました。夜は残念ながら観測意欲がなくなるほど透明度が悪くなりました。
冥王星の軌道を計算してみました。常に30AU~40AU(AU=天文単位:太陽と地球の平均距離の30倍~40倍)もの遠くを移動する天体がうまく計算できるかどうかのチェックです。計算はすぐにできました。ただ驚ろいたのは、正確に計算するために、観測精度の悪そうなデータは計算から除外する(リジェクトすると言います)のですが、計算値と観測値のずれが0.3"(角度の秒)を超えるものを全てリジェクトしなければならなかったことです。彗星の場合はぼーっと拡散していることが多く、多少精度が落ちるため、残差が2"未満であればまずまずの精度と考え計算に取り込みます。小惑星の場合でも1"程度までは大丈夫としています。それを考えるとわずか0.4"ですら捨てなければならないことはショックでした。
私は彗星や小惑星を観測し、位置を国際中央局の小惑星センターに送っているのですが、彗星だったら1.5"以内、小惑星だったら0.8"以内の精度で大丈夫だろうという感覚で観測していました。これは基準を変えなければなりません。望遠鏡の光軸もズレたまま観測していたので、今度暖かくなったら丁寧に光軸調整をやろうと思います。そして、ピント合わせも最高の状態に合わせられるよう工夫をしたいと思います。それに測定用の恒星データや測定手法の改善も必要です。
冥王星の軌道を計算してみました。常に30AU~40AU(AU=天文単位:太陽と地球の平均距離の30倍~40倍)もの遠くを移動する天体がうまく計算できるかどうかのチェックです。計算はすぐにできました。ただ驚ろいたのは、正確に計算するために、観測精度の悪そうなデータは計算から除外する(リジェクトすると言います)のですが、計算値と観測値のずれが0.3"(角度の秒)を超えるものを全てリジェクトしなければならなかったことです。彗星の場合はぼーっと拡散していることが多く、多少精度が落ちるため、残差が2"未満であればまずまずの精度と考え計算に取り込みます。小惑星の場合でも1"程度までは大丈夫としています。それを考えるとわずか0.4"ですら捨てなければならないことはショックでした。
私は彗星や小惑星を観測し、位置を国際中央局の小惑星センターに送っているのですが、彗星だったら1.5"以内、小惑星だったら0.8"以内の精度で大丈夫だろうという感覚で観測していました。これは基準を変えなければなりません。望遠鏡の光軸もズレたまま観測していたので、今度暖かくなったら丁寧に光軸調整をやろうと思います。そして、ピント合わせも最高の状態に合わせられるよう工夫をしたいと思います。それに測定用の恒星データや測定手法の改善も必要です。
2004年02月10日
彗星の非重力効果の計算機能を追加中
彗星の非重力効果の計算を大幅に効率化する方法があることに気づきました。早速改良します。
軌道計算プログラムはMicrosoft Visual C++.NETで開発しています。画面の制御などのユーザインタフェースはVisual Basicなどが大変楽に開発できますが、完成したプログラムの速度が非常に遅いことが難点です。その点、Visual C++はプログラムコードが最高度に最適化されるので、軌道計算プログラムなどの膨大な繰り返し計算処理が必要なアプリケーションには適しています。デバッガーも大変使いやすく、下手にVisual Basicで開発するよりも効率が良いです。下の画像は軌道計算プログラムを開発中の画面です。こんな風に開発しています。
画面に表示されている部分は非重力効果の計算の一部です。自己流なのでこれを真似してプログラムを作られても責任はもてません。「この計算方法よりもっと良い方法がある」というご指導はぜひ頂きたいと思います。
ところで、軌道計算に取り組むアマチュア天文家って少ないですねえ。活躍している人はみんな40歳代以上だとか。この調子だと後継者がいなくなってしまいます。

クリックすると原寸大の画面が見られます
軌道計算プログラムはMicrosoft Visual C++.NETで開発しています。画面の制御などのユーザインタフェースはVisual Basicなどが大変楽に開発できますが、完成したプログラムの速度が非常に遅いことが難点です。その点、Visual C++はプログラムコードが最高度に最適化されるので、軌道計算プログラムなどの膨大な繰り返し計算処理が必要なアプリケーションには適しています。デバッガーも大変使いやすく、下手にVisual Basicで開発するよりも効率が良いです。下の画像は軌道計算プログラムを開発中の画面です。こんな風に開発しています。
画面に表示されている部分は非重力効果の計算の一部です。自己流なのでこれを真似してプログラムを作られても責任はもてません。「この計算方法よりもっと良い方法がある」というご指導はぜひ頂きたいと思います。
ところで、軌道計算に取り組むアマチュア天文家って少ないですねえ。活躍している人はみんな40歳代以上だとか。この調子だと後継者がいなくなってしまいます。

クリックすると原寸大の画面が見られます
2004年02月08日
関勉さんの本をYahooオークションで落札しました
Yahooオークションで久しぶりに落札できました。関勉さんが書いた古い本で今は書店では購入できません。
関つとむ 著 「未知の星を求めて」 三恵書房
関つとむ 著 「夜空を翔ける虹」 三恵書房
の2冊です。「夜空を翔ける虹」は見たことも読んだこともないので楽しみです。やはり珍しいようで、発売当時の値段は680円ですが、落札価格は2100円です。「未知の星を求めて」は同じデザインだったのでセットで欲しくなったのでこちらも入手しました。
この前「関勉著 軌道計算の楽しみ」を逃したのが悔やまれます。

M96
1分間露出
CELESTRON C8 (f/6.3=1260mm)
BITRAN BT-10
関つとむ 著 「未知の星を求めて」 三恵書房
関つとむ 著 「夜空を翔ける虹」 三恵書房
の2冊です。「夜空を翔ける虹」は見たことも読んだこともないので楽しみです。やはり珍しいようで、発売当時の値段は680円ですが、落札価格は2100円です。「未知の星を求めて」は同じデザインだったのでセットで欲しくなったのでこちらも入手しました。
この前「関勉著 軌道計算の楽しみ」を逃したのが悔やまれます。

M96
1分間露出
CELESTRON C8 (f/6.3=1260mm)
BITRAN BT-10
2004年02月04日
しし座のM105を初めて撮ってみました
しし座にあるM105を初めて撮ってみました。するとなにやら系外銀河2つと彗星1つが一度に写ったかのような画像が表示されてちょっと驚きました。調べてみると、右端の丸いボーッとしたのがM105で、左上の楕円銀河はNGC 3384、左下の崩れた楕円銀河はNGC 3389です。もっと露出をかけたら銀河らしく写るのでしょうが、わずか1分しか露出がかけられないのでまるで明るい彗星のように写っています。小さなCCDチップに1400mm(CCDまでの焦点距離)の望遠鏡で写しているので画角が狭く、1画像中に3つも銀河が写ることは結構珍しいんですよ。

左からNGC 3389, NGC 3384, M105
1分間露出
CELESTRON C8 (f/6.3=1260mm)
BITRAN BT-10

左からNGC 3389, NGC 3384, M105
1分間露出
CELESTRON C8 (f/6.3=1260mm)
BITRAN BT-10
2004年02月03日
久しぶりの書店散策
このところ軌道計算プログラムのバージョンアップに集中しすぎてちょっと疲れてきました。でも、まとまった機能追加が終わったのでちょっと休憩です。
久しぶりに高知市の西のはずれにある金高堂書店に行きました。このような大きな書店は私が一番好きな場所で、子供の頃おもちゃ屋さんの前をとおった時の、あのわくわくした気分と同じ気持ちになれます。知の集大成ですね。欲しい本が数十冊ありましたが、お金が無いのでいつも立ち読みです。立ち読みばかりでは失礼なので『数学セミナー』だけ1冊買いました。天文関係の話としては国立天文台の中村士(なかむらつこう)氏の「和の天文・測量」って記事が掲載されています。20年以上前から時々買っていますが、もう何十冊か溜まってしまいました。全体的にはやさしい言葉で書かれていますが、内容は大変難しいです。
![[数学セミナー誌の写真]](http://www.comet-web.net/mira/Photo/Hitorigoto_2004/D20040203.jpg)
久しぶりに高知市の西のはずれにある金高堂書店に行きました。このような大きな書店は私が一番好きな場所で、子供の頃おもちゃ屋さんの前をとおった時の、あのわくわくした気分と同じ気持ちになれます。知の集大成ですね。欲しい本が数十冊ありましたが、お金が無いのでいつも立ち読みです。立ち読みばかりでは失礼なので『数学セミナー』だけ1冊買いました。天文関係の話としては国立天文台の中村士(なかむらつこう)氏の「和の天文・測量」って記事が掲載されています。20年以上前から時々買っていますが、もう何十冊か溜まってしまいました。全体的にはやさしい言葉で書かれていますが、内容は大変難しいです。
![[数学セミナー誌の写真]](http://www.comet-web.net/mira/Photo/Hitorigoto_2004/D20040203.jpg)