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2004年04月29日

突然現れたブラッドフィールド彗星を撮影しました

 リニア彗星(C/2002 T7)と、これから北上してくるニート彗星(C/2001 Q4)の2大彗星の間に突然割り込んできて人気をさらっているブラッドフィールド彗星ですが、ものすごく大きいですね。そして薄明の中(というか完全に明るくなって)でも、20cm F10の望遠鏡で楽々尾のある姿が見られました。
 下の画像はカラー画像を得るために、白黒の冷却CCDカメラに、R(赤)、G(緑)、B(青)の各フィルターをつけて3原色の画像を別々に撮像した中の赤画像です。
 最初は高度が低すぎたので、右上に街の明かりがかぶったんだろうと思っていましたが、よく考えると右上は人間が直立すると上の方向になります(この彗星は現在真上に向かってものすごく長い尾が伸びています)。他の人たちが望遠レンズや標準レンズで撮った全身の写った画像を見ると、下の画像(横幅がわずか16' = 角度の16分)の35倍ほど長い尾があることがわかります。そして頭部も非常に大きく写っています。これはカブッているんじゃなくて尾ではないでしょうか。ということはこの画像は彗星の頭部のほんの先端だけが写っているということになります。そのように考えながら眺めると、そのようにも見えます。
 あと、気になるのは頭部から左下方向に角が伸びているように見えますが、これはなにかのノイズでしょうか??それとも気のせい??
 RGB合成のカラー画像などは「彗星観測日誌 C/2004 F4(Bradfield)」をご覧ください。
[ブラッドフィールド彗星の画像]

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2004年04月27日

ブラッドフィールド彗星が次々撮られています

 ブラッドフィールド彗星のすばらしい写真が次々と撮られていますね。今朝とどいたメールによると、遠藤渉氏が撮影した九十九里浜で見られた朝焼けの中のブラッドフィールド彗星(C/2004 F4)がspaceweather.comのトップページに掲載されたということでした。
 この文を書いている時間は他の画像が表示されています。これもすばらしいですね。左上の楕円形の星雲はM31アンドロメダ大星雲です。
 日本各地は天候に恵まれたところが多かったようで、そのほかにも紹介しきれないほどのすばらしい画像がウェッブページで公開されています。同じ彗星なのに天候や透明度、雲の状態、空の明るさなど環境が微妙に違うだけで、個性豊かに撮られています。
 ブラッドフィールド彗星はこれから北上(カシオペア座の方向に移動)しながら暗くなっていくと思いますが、長い尾を写すチャンスはまだあります。早起きして望遠レンズなどで写してみてはいかがでしょうか。
 私はこの彗星の軌道が少しでも早く計算できるように、1400mmの望遠鏡に面積の非常に狭い冷却CCDカメラを取り付けて撮像しました。測定は困難でしたが、どうにか軌道計算に使えそうな位置が測定できたときは達成感でいっぱいでした。しかし、その後次々に公開される美しい観賞用写真を見るたびに、少し淋しくなってきました。歴史的な彗星の雄姿を捕りのがしたような気がして......。
 測定用に写した薄明の低空にある白黒のどアップの彗星の画像なんかあまり見ごたえが無いかもしれませんが、彗星観測日誌C/2004 F4(Bradfield)の4月25日に掲載しましたのでご覧頂けたらと思います。

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2004年04月25日

ブラッドフィールド彗星の精密位置測定に成功しました

 この3日間、明け方の低空にあるいくつかの彗星の位置測定を行うために、超寝不足状態が続いています。
 ブラッドフィールド彗星の精密位置測定に成功しました。この彗星は太陽に接近して明るくなった瞬間に発見されたのですが、発見直後に太陽方向に移動したので、発見者の大まかな位置とSOHO(太陽観測衛星)の画像からの準精測位置しかわかりませんでした(これでは軌道計算ができません)。そこで太陽から少しはなれて明け方の超低空に現れるタイミングを狙っていたのですが、ついに今朝、撮像と精測に成功しました。これでもっと正確な軌道が計算できるでしょう。
 現在4等前後なので、空が暗ければ肉眼で見られるほどの明るさです。でも、実際には太陽方向にあるので、明け方の空が少し白くなってからでないと観測できないため、なかなか観測は困難です。デジカメでも撮ってみましたが明確な彗星像は確認できませんでした。これからは徐々に太陽から離れる(と思う)ので4等~5等で長い尾をひいた彗星の写真が撮られることでしょう。
 26日明け方はこのブラッドフィールド彗星と10等級のタイバー彗星(C/2003 T3(Tabur))が接近します。暗くて高い山の上から300mm程度の望遠レンズで明け方の低空を撮影すると、同一画面上に二つの尾をひいた彗星が写るでしょう。

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2004年04月23日

C/2004 K4リニア彗星が明るくなってきました

2004年10月頃最も明るくなるリニア彗星(C/2004 K4)が徐々に明るくなっています。今朝は12.1等で、冷却CCDカメラを用いると、わずか5秒露出で写るほどの明るさです。この彗星はずっと、天の川を川降りするかのように移動しています。暗かった頃は天の川のたくさんの微光星にまじっていてどれが彗星なのか探すのが大変でしたが、もう立派な彗星像となり、写った瞬間に判別できるまでになりました。下の画像の中央にあるぼーっとした天体が彗星です。尾は写っていません。向こう側に向いているのかもしれません。非常にゆっくり移動しているので5分間隔の撮像では移動していることがわかりづらいです。でもカラー撮像すると綺麗な画像が得られそうです。今度RGB分解撮像してカラーにしてみたいと思います。エメラルドグリーンの美しい光を発しているでしょうか?
[C/2004 K4 (LINEAR)の画像]

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2004年04月18日

冷却CCD復活

 17日深夜から未明にかけて良い調子で観測を続けていたのですが、薄明が近づき、さあこれから東の低空の観測数の少ない彗星を写すぞというその直前にCCDが制御できなくなってしまいました。東の低空に雲が全く無いと言う最大のチャンスを逃してしまいました。
 原因は冷却CCD制御用プログラムを動かしたまま、バッテリーを取り替えたことです。パソコンは内臓バッテリーで動くから大丈夫と思ったのですが、その電力線にCCDコントローラもつながっていたのです。突然CCDコントローラが停止したからパソコン側の制御プログラムがおかしくなり、しかもプログラム終了時に壊れた情報をパラメータファイルにご丁寧に保存してしまったようです。私の機材では標準の設定では通信エラーが出てCCDを制御できないので、また時間をかけて最適なパラメータを探すハメになりました。今度はパラメータファイルをセーブしているので次回からは迅速に復活できます。
 下の画像は冷却CCDカメラを運搬するアメリカ陸軍のドラゴントレーラです。戦車より重いので荷台がたわんでいます。
[冷却CCDカメラを運搬するドラゴントレーラ]
冷却CCDカメラを運搬するドラゴントレーラ

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2004年04月17日

高尾明さん発見のへびつかい座新星(V2574 Oph)を写しました

 高尾明さん(北九州市)がへびつかい座に新星を見つけました。詳しくはAstroArts 天文ニュースをご覧ください。
 私が測定した17日朝の光度は10.7等。位置は以下でした。
    V2574 Oph
    赤経  17h 38m 45.50s
    赤緯 -23o 28' 18.3" (2000.0分点)
 他にも何人かが独立発見されていたようで、画像のチェックと報告の速度が勝負となってきました。
[へびつかい座新星の画像]

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2004年04月16日

超新星 SN2004 bd は写りませんでした

 14日夜は雨が上がり星空が広がりましたが、最初の頃は薄い霧が出たりして望遠鏡がびしょびしょになってしまいました。以前夜露が望遠鏡内部に流れ込み、次の日の観測中に補正板の内側が曇ってしまいお手上げになったことがあります。当夜はタオルを望遠鏡に巻きつけて観測を続けました。露出は追尾精度の関係で1分しかできませんが、わずか1分の間に補正板が白く曇ってしまいます。1枚写すごとに補正板を拭きながらの観測となりました。
 発見されたばかりの明るい超新星 2004 bdを写してみました。系外銀河NGC 3786の中心に近く、1400mmでは分離不可能でした。銀河中心より2ピクセルほど西(右)にあるはずです。2000mmで写そうとしましたが、リングを切断したので、今度は2000mmでピントが合わなくなってしまいました。フィルターボックスを外せば良いのですが、ネジで固定されていて、付け替えるのに時間がかかるので諦めました。

NGC 3786に出現した超新星 SN2004 bd
2004年4月14日 22時
20cm f/6.3(1240mm) + BITRAN BT-10

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2004年04月15日

惑星が良く見えています

 今夜も観測する気合が十分でしたが曇ってしまいました。月の影響がなくなってきたので、そろそろ休暇をもらって徹夜観測したいと思います。大気が比較的安定しているので土星や木星が大変よく見えています。暖かくなってきたうえに、夜更かししなくてもちょうど良い位置にあるので、お子様などを集めて天体観測会などするのも良いなあと思っています。芸西天文台(高知県)をはじめ各地の天文台で惑星の観測会などが多くなっていると思います。現在、夕方の西の空に非常に明るい金星やその近くに真っ赤な火星、少し東には土星、さらに東の空には木星と並んでいて、大変贅沢な観望となっています。近くの天文台を訪ねてみてはいかがでしょうか。
 下の画像は望遠鏡にデジカメを押し付けて、手持ちで撮像してみました。望遠鏡で眺める木星(もちろん土星も)はもっともっと美しいですよ。

木星
2004年4月14日
20cm f/6.3 デジカメでコリメート撮影

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2004年04月14日

RGBカラー分解撮像に挑戦してみました

 望遠鏡と冷却CCDを接続するためのリングを切断したので、フィルターボックスを間に挿入しても1400mmでピントが合うようになりました。早速M3球状星団(りょうけん座、うしかい座、かみのけ座の境界付近にあります)を教材に、RGB分解撮像してカラー画像を作ってみました。赤フィルターで30秒露出を2枚、緑フィルターで60秒露出を3枚、青フィルターで60秒露出を3枚撮像し、各色ごとにコンポジットして、あとは見た目でコントラスト調整などしてカラー画像として合成しました。本当はどんな色をしているのかわからないのでイメージで色調を整えています。画像処理しない場合は中心部が少し青みを帯びてて、周辺の星は黄色っぽい色になって全体的に美しいかったのですが、かなり暗くなるので画像処理して明るくしてみました。やはり全体的に白っぽくなってしまいました。でも白黒よりは美しいですか?

M3(球状星団)
RGB分解撮像による合成
R=30s X 2, G=60s X 3, B=60s X 3
20cm f/6.3(1240mm) + BITRAN BT-10

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2004年04月13日

触覚銀河を撮像してみました

 あの有名なコメットハンター・ブラッドフィールドさんがついに18個目の彗星C/2004 F4(Bradfield)を発見。現在太陽方向にあり観測できませんが、4月20日頃になると明け方の東の空低空に明るく観測できそうです。3月23日の発見時は8等と望遠鏡がないと見えない明るさでしたが、4月12日の観測では3等級という、肉眼でも見られるような明るさになっています。
 ちょうどそのころにはリニア彗星も同じ方向に明るく輝いているはずです。ブラッドフィールド彗星の軌道は、まだ非常にあいまいな暫定放物線軌道でしか計算できませんが、どんな軌道なのか楽しみです。
 発見は3月23日に行われたのですが、国際中央局から第1報が届いたのは昨夜の21時27分頃でした。天気が悪くて他の観測者が行う”確認観測”に時間を要したようです。もう少し早く公開されたらたくさんの観測者が追跡できたのですが。ただ、誤報も多いのでそう簡単には公表できない事情もありますけど......。

 下の画像は全く関係ないですが、触角銀河です。二つの巨大な星雲が衝突した後離れつつあるところです。低空と黄砂でひどい画像ですが、左のほうに伸びる2本の触角(星雲からちぎれた恒星の集団)がわずかに写っています。宇宙の営みは想像を絶するものがあります。

NGC 4038, NGC 4039(触角銀河)
1分露出
20cm f/6.3(1240mm) + BITRAN BT-10

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