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2011年12月31日

NGC 1097の中心部を写してみました

 この季節、20時ころに南中する星座に『ろ座』という暗い星ばかりの星座があります。赤緯がマイナス30度と南に低い星座ですが、そこに光度が約10等で視直径が9.3'という結構大きな銀河があるので写してみました。
 NASA/JPLの画像を真似して銀河中心部のクローズアップも写してみました。芸西の画像からもふたつの銀河が合体してひとつになろうとしているのだろうなと思わせますし、銀河が活発に活動していることがわかります。こういう銀河では超新星爆発がおこることがあるので、いちおうチェックしてみましたが特に怪しい光はありませんでした。過去に3個ほど超新星が発見されているらしいです。
 なお、銀河全体の画像は3x3ビニングの3分露出で、銀河中心部はノービニングの3分露出です。

[NGC 1097(ろ座の銀河)]
NGC 1097(ろ座の銀河) 芸西天文学習館 70cm反射望遠鏡


NGC 1097 Copyright (C) NASA/JPL


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2011年12月30日

帰って来たレビー彗星

 12月17日(UT)にレビー彗星P/2006 T1 (Levy)が帰ってきたのがMt. Lemmon Surveyにより発見されましたので、芸西天文台で観測しました。光度は18.6等と測定しましたが、画像を見ると19等台の印象を受けるほど暗く感じます。
 下はその画像です。10分露出で4枚撮像し、彗星の移動にあわせてコンポジットしました。北東にむかってわずかな尾があるようにも見られます。背景に点線がたくさんありますがこれは恒星です。彗星が10分間で点線の一個分移動しているのです。結構速く移動しています。彗星の位置を精密位置測定してみましたが、背景の恒星の流れが大きいのでいまひとつ精度が悪くまだ小惑星センターには報告していません。もっと短時間で露出しないといけません。

[レビー彗星 P/2011 Y1 = P/2006 T1(Levy)]
レビー彗星 P/2011 Y1 = P/2006 T1 (Levy)

 このレビー彗星はもともとは2006年10月2日(UT)に10等級で、ちょうど近日点にある頃発見されて、2006年12月1日に明け方のカラス座で16等級で観測(上尾市・門田健一氏)されるまで、わずか2ヶ月間しか観測されませんでした。それらの観測から軌道が計算され、5.3年で太陽を回る周期彗星であることがわかりました。
 2006年、私が仁淀川河口(土佐市)のノラ観測者だったころ観測していました。その画像は彗星観測日誌[P/2006 T1(Levy)]をご覧ください。
 芸西天文台でこの彗星の回帰を検出しようと2010年5月16日、2010年8月17日、2010年9月1日、2011年10月19日の4夜探しましたが見つかりませんでした。今回発見された位置は計算されていた位置から6~7画面分ずれた位置にありました。5.3年の周期に対して2ヶ月間の観測だったので、わずか3%の観測期間しかなかったわけで、33倍も未来の位置を計算しなければならなかったわけです。軌道計算の精度が多少悪かったことはしかたのないことで、周辺を広く捜索しなければならない彗星でした。芸西天文台の焦点距離の長すぎる望遠鏡では捜索はなかなか困難です。もちろん、そこは時間と労力でカバーしているつもりですが....。

下の画像はおまけです。
 上の画像は4枚をコンポジットしているのですが、その3枚目の画像です。ちょっと珍しいので掲載しました(左右が反転しています)。
 中央にレビー彗星が写っているのですが、その手前をジェット機が通過していったようです。ジェット機の本体に光が反射している所まで写っています。この画角はわずか30分四方と非常に狭いのですが、意外といろんなものが飛び込んでくるのです。でも飛行機の姿が写ったのは初めてのことです。さらに、左上には人工衛星の光跡まで写っています。


レビー彗星の画像にいろんなものが写り込んだ
(左右が反転している)

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2011年12月29日

西方最大離角の水星を撮りました

 掲載の順序が逆になってしまいましたが、12月23日の早朝に月と水星の写真を撮りました。水星は太陽に近い軌道を回っているため、いつも太陽の近くにあり、なかなか見ることができませんが、この日、水星は西方最大離角で、太陽から最も離れた位置に見ることができました(下の軌道を参照)。


2011年12月23日現在の惑星の軌道図

 春野漁港で船とともに撮ってみました。この時の高度はわずか9.2度と低空です。しかし水星の明るさは-0.3等と明るいことと、真冬の抜群に透明度の良い朝だったので、低空であることを感じさせないほど明瞭に見られました。下の写真ですが、中央に月があり、その少し左に白い点がありますが、それが水星です。水星はこの後どんどん太陽の方向に移動していきます。


西方最大離角の水星と月
2011年12月23日 6時17分撮影

 コンパクトデジカメのズームを最大にして撮ってみました。左の輝点が水星です。月の輝面はわずか4%です。これから2日後に太陽の手前を通過しました。


水星と月


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2011年12月28日

極細の月と明るい金星が美しかった

 昨夜は西の空に輝面8%の月とマイナス4等の金星が5度まで接近して大変美しかったです。おもわず車から降りて撮影してしまいました。
 下の画像はコンパクトデジカメでいっぱいにズームして撮ったものです。オートで撮ると影の部分の模様まで写って、見た目と印象が異なるので、いろいろなテクニックを使ってどうにか見た目に近い画像が写せました。


金星(左下の赤っぽい点像)と月

 夜景とともに撮ってみました。ちょっと露出オーバーですが、まあ雰囲気はこんな感じでした。太古の人もこうやって空を見上げたのでしょうね。山と野っぱらの中に小さな住居が点在する中で。でも、もしかしたら美しいとは感じずに、脅威と言うか、怖かったのかもしれないです。夜の闇そのものがひどく怖かったはずです。おまけに夜空に浮かぶ光体の正体がわかってなかったから。「美しいね~」なんて言ってる場合じゃなかったかもしれません。そんなことを考えながら美しい夜空を楽しみました。太古の人、ごめんなさい ^o^/


夜景と月と金星
2011年12月27日 18時48分

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2011年12月27日

リチウムガス放出実験は延期に

 12月27日の午前5時47分にロケットを打ち上げて、上空からリチウムガスを放出し、発光したガスの様子を観測するという実験があると知らされたので、春野漁港(車で20分)に行ってきました。
 ごく淡い雲があったのですが、まずまずの天気で、どうにか見られそうという感じでした。三脚にコンパクトデジカメを乗せて、船の見える構図に構え撮影準備完了しました。打ち上げ時刻になるとワイドビノでその付近を眺め続けましたが、一向に発光現象はありません。淡い雲の向こうにあるのかなと何度もワイドビノで捜索しましたがやっぱりなし。
 空がわずかに明るくなりかけたころに携帯電話が鳴り、「見えないですよねえ~?」、「ワイドビノで探したけど見えないよ」、「中止でしょうかねえ」、「う~ん、昨夜までは発射準備をしていたみたいだけど」、「空が白くなってきたからもうないよねえ」、「ところで、水星が見えているよ」、「え~、どこどこ?」、....、「土星も」、「どこどこ?」、「真南。スピカの左の明るいの。明るい星が2つ並んでいて左の....」なんて天文携帯生解説をしながら空が明るくなりました。
 電話を切ってtwitterを見ると観測条件が整わなかったので中止したことが流れていました。自然相手の観測ですから中止になることは仕方ないですね。来年1月8日以降に再び挑戦するらしいです。その時にはコンパクトデジカメじゃなくて、ちゃんとしたカメラで撮影したいと、こちらも予算確保に懸命です。
 下の画像は少し明るくなって写した、発光現象のおきるであろう位置に向けた構図です。


この画角で発光現象を捕えるはずだった(春野漁港)

 帰ろうと港内で車を動かしていたら。東の空が美しいピンク色に染まっていることに気付きました。再び車から降り、防波堤にカメラを乗せてしばらく撮影しました。下の写真よりもっと明るいピンク色だったのですが、微妙に露出が合いませんでした。やはり自然の美しさは肉眼で感じるのが一番いいですね。どんな写真の名手でも表現しきれるものではないなあといつも感じます。リチウム発光現象は見られませんでしたが、美しい朝の空というお土産をもらって帰りました。


ピンク色に染まった空。ここから太陽が昇る
2011年12月27日 6時55分(春野漁港から)

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2011年12月26日

冷却しなくても冷たい冷却CCDカメラ

 12月24日(土曜日)は久しぶりに芸西天文台で観測しました。寒かったです。
 よく、冬と夏ではどちらがいい?って聞かれるのですが、いつもしばらく考えた後、「高知県の冬なんてたいして寒くないから冬が良い」なんて答えることが多いのですが、観測中は夏の方がいいですね。夏の天文台には蚊がいるので痒いのですが、それでも冬の寒さにくらべるとましです。

 冷却CCDカメラを冷却するときに、凍らないようにまず10度まで冷やそうとして画面を見ると、冷却パワーが0%と表示されていて、カメラが壊れたかななんて思ったのですが、よく考えると外気温がすでに4℃なのでした。画面に表示されているCCDの温度は冷却しなくても-1.25℃になっていることを示しています。
 わざわざ冷却しなくても撮影できそうですね。冬がやってきたことを実感しました。


冷却CCDカメラの撮像ソフトに表示されたCCDの温度

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2011年12月11日

完璧な皆既月食でした

 待ちに待った皆既月食の日がやってきました。これまでに部分月食とか日食など何度か経験してきましたが、いつも雲に覆われ、満足な観測はできませんでした。
 どうせ今回も曇るだろうなんて思って、ぜんぜん期待していませんでしたが、なんとなんと、高知空港の南の砂浜では、暗くなるにつれて雲が薄くなり、完ぺきな快晴になりました。しかも最初から最後まで雲の気配すら感じない素晴らしい天気に恵まれました。
 ポータブルデジカメを三脚に乗せて、多くの画像を撮像できましたので、少しずつ掲載したいと思います。

 まずは皆既中の画像です。
 ちょうど皆既時間帯の中央付近の時間での撮像ですが、明るさは均一ではなく、画面右下(真南)が少し明るくなっていました。これは月が地球の影の中央に潜入したのではなく、すこし南側に寄っていたので、南側が明るくなっているのだと思います。左上が地球の影の中央方向になるので、もし、もっと内側を通過していたら、さらに暗くなり、茶色よりも黒に近い感じになっていただろうと想像させられます。

[皆既月食]
皆既月食(左上が北)
2011年12月10日 22時29分
ポータブルデジカメのズームにて撮像

 皆既月食は初めての経験ですが、肉眼でも、ワイドビノ(広角な双眼鏡)でも、上の写真のように茶色とオレンジ色の中間付近に見えました。
 空も考えていた通りに暗くなりました。満月の時刻はオリオン座すら見づらいほど明るく、自分の影が砂浜に写っていたのですが、皆既中は新月時と同程度に暗くなり、ワイドビノではオリオン座周辺の微恒星が月とともに見られました。非常に不思議な感覚を体験できました。広角レンズで長時間露出すれば面白い星座写真が撮れたのだろうと思います。
 画像は160枚ほど撮像しましたが、処理に時間がかかります。後にまた何枚か掲載しようと思いますので、今日はここまでで。

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