29P/Schwassmann-Wachmann 1の最近のブログ記事

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 5ヶ月ぶりの観測である。
 黄砂なのかうす雲なのかわからないような透明度の中、明るい半月があって空がひどく明るい。おまけに赤道儀の追尾が西にずれたり東にずれたりで1分露出すらまともにきまらない状況である。
 彗星はペルセウス座とおうし座の境界付近にあり、高度が高いので写りやすいはずであったが、この空模様ではかすかな彗星像がどうにか確認できる程度である。

0029P         C2007 03 26.49321 04 04 59.67 +28 29 38.2          15.5 N      D70

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 ちょうど1年ぶりの観測となった。現在おうし座、ぎょしゃ座、ペルセウス座の境界付近をゆっくり移動している。
 いつも微妙に明るさが変化したり、突然明るくなったりする彗星なので、バーストしてないかちょっと期待したが、核光度では15等台で、これまでの他の観測者の延長線上である。全光度は13.0等と測定した。計算上は11月に向けて明るくなるはずなので、順調に明るくなっているというところか。

0029P         C2006 10 25.75997 04 18 53.24 +31 51 28.1                      D70
0029P         C2006 10 25.76112 04 18 53.17 +31 51 28.3                      D70
0029P         C2006 10 25.76784 04 18 53.05 +31 51 27.3          13.0 T      D70

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全光度で15.2等。
0029P         C2005 10 27.66207 02 01 13.97 +24 20 22.1                      D70
0029P         C2005 10 27.66922 02 01 13.74 +24 20 21.3          15.2 T      D70

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 アウトバーストしてないかなとちょっと期待して観測したが、16.8等と、これまで最も暗い姿であった。塩塚高原の良好な条件だったから写ったようなものだ。

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 明るい月が出る前に観測した。
 全光度を測定すると13.7等と明るさを保っている。しかし集光は弱く、蚊に刺された痕のように丸く拡散している。

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 13.7等と徐々に減光中。
 この彗星の光度予測は不可能だ。ほぼ円軌道で太陽の周囲を回っているのだが、結構頻繁に突然明るくなる。彗星核ではどのような活動が起きているのか興味深いところだが、地球上からはその詳細を観測することは困難だ。
 13日に撮像した4枚の画像を重ね合わせ、彗星部分を拡大した上で画像処理してみた。うーーん、特に興味深い現象は発見できなかった。

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 ずいぶん暗くなったように感じるが、全光度を測定してみると13.0等と意外に明るい数値が求まった。非常に透明度が悪いので特に暗くなったように感じるのだろう。核周辺に2'ほどのコマが広がっているのがわかる。

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 10月10日の画像に比べると、コマの大きさはほぼ同じであるが、周囲がぼーっとした感じ。ほぼ明るさを保って12.7等(全光度)。

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 12.4等と歴史的な明るさ(?)を保ったまま、うお座とペガスス座の境界を移動している。

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 またまた「29Pがいない」と探し回ってしまった。「中央に変にくっついた明るい恒星が2つ.....。特に移動天体は見当たらないなあ」などと独り言をいいながら撮像。帰宅して計算によって求めた位置はなんと画面の矢印の位置だった。これが29P/Schwassmann-Wachmann 1彗星!? 12等級じゃないですか!
 測定して軌道を計算してみるとピッタリの位置にある。少し画像処理すると周囲がボーッとしているのがわかる。
 前回の観測時(9月18日)の少し前にアウトバーストを起して、その後10月に入ってからは14等級~15等級に暗くなっていたはずだが、またバーストしたのかな?

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